意味がわかると怖い話【解説あり】

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【61話】足音

俺はストーカーに悩まされている。

いつもは人の多い時に帰るんだけど、
毎週金曜日、部活で帰りが遅くなると、
学校を出てから誰かにつけられてるんだ。

ヒールみたいな音が聞こえるから多分女だと思う。
俺が歩いていると後ろから、
カツカツという音が聞こえてくる訳よ。

俺が止まると音も止まる。
俺が走ると音も早くなる。

そういうのマジで怖いじゃん?
だから今日も金曜日なんだけど、
護身用にさ、カッター忍ばせておこうと思ってるんだ。

そして、部活が終わった後、静かな夜道を歩いていた時…

カツ…カツ…
今日も来た。

俺はカッターを振り回して無我夢中で逃げ去った。

ストーカーを何とか振りきり、無事家に着いた。

「ただいまー」
返事はなかった。
140 :名無し戦隊ナノレンジャー! 2011/11/16(水) 18:34:41.24
一応完全解答


ストーカの正体は俺の母親。
「俺」の後を着けて来たのは、「俺」のことが心配だったため。

「俺」は学校に行くような歳で多感な時期にあり、
母親は毎日の送迎を息子に反発されたため、
見つからないようにこっそり着けていた。
そして、息子が家に着く前に先回りして、
何事もなかったかのように、家に迎え入れていた。

しかも、実は母親は毎日「俺」の後を着けていた。
ただ、金曜日だけ、人がいない「静かな」状態だっただけ。

そこで、「俺」の得る情報に視覚的情報はないことに注目。
「俺」はストーカーの性別をヒールの音だけで判断し、
姿は見ていない。

つまり、「俺」は盲人ということになる。
だからこそ、人が多い金曜日以外は着けられているのは気付かず、
帰りが静かな夜の金曜日にだけ、足音がはっきり分かったのだ。

そうとも知らず、「俺」は無我夢中でカッターを振り回し、
母親を殺してしまった。

だから、家に帰っても誰もいなかった。

142 :名無し戦隊ナノレンジャー! 2011/11/16(水) 19:21:25.62
>>140
ありがとう
ぞわわっとした

またお願いしますね

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